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★16 塔(タワー)

●このカードにはフランス語の訳に「神の家LaMaisonDieu」というものがあるが実際は「火事の家LaMaisonDeFeu」を間違って書き写したものと考えた方が正しいようだ。神の領域の天上界と地上の人間とのコミュニケーションを象徴する寺院や教会、修道院などではなく、他界との関係を拒絶する二人だけの秘密の館としての塔のようだ、なぜなら天国を凌ごうとするように頂上には自分達意外の権威を拒絶するように物質主義の象徴を示す王冠が建設され、投げ出された二人は天の怒りをかって乱暴に投げ落とされている風に見える、そして頂上の王冠はこの塔の不敬虔さに対する神の怒りとして稲妻によって破壊されている。

●振り落ちてくる火の粉にも見える光は18番のカード「月」にも出てくるヘブライ語の「ヨッド」で、生命力が物質的なものへ変化していくプロセスを暗示している。これらの光景は現存するものを解体して新しい形式に場所を明渡すことを意味しているのだろう。

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