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★5 法王(ハイエラファント)

●「0」から「4」までのカードの主人公は一人であったが、この「5」番目のカードには法王(教皇)の前に跪いた二人の人物が登場している。この「5」という数字は地球上の生物が影響を受ける4元素(地水火風)を超える数字にあたる、他の動物や生き物に無い人間だけが抱く神的なものへの憧れと影響を受けたい願望の象徴としての5番目の元素と受けとめられる、これは人間が他の生き物より上位にあることを位置づけているとも言える。フロイトの言う性的リビドーとしての位置づけとは違った見方で、ユングは人間の心にある特有の本能として考え、性的な本能と欲望より強い、人間の衝動としての創造的な力として見ている。

●神霊を司る十字架が三つ重なった笏を握り、三重の冠は建設的な物質的世界を表しているのだろう、そして男性と女性、性別を越えた中性をも暗示させる。また足元に置かれた二つの鍵は太陽エネルギーと月のエネルギーを示している。前で跪く神父は霊的な白いユリと欲望の赤いバラが描かれている衣服をまとい二重性を暗示している。

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